あん福祉会ってどんなところ?精神障がい者の社会復帰を応援!

最終更新日 2024年10月31日

あん福祉会は東京都小金井市に所在する特定非営利活動法人です。
精神障がい者の社会復帰を支援するために、様々な事業を行っています。
この法人の始まりは、昭和63年に立ち上げられた作業所設立準備会から。
当時の小金井保健所をはじめ市内の医師や近隣の福祉関係者、さらにボランティアなどの有志が集まって結成されました。
そして翌年の平成元年には小金井市で初めてとなる、精神障がい者を対象としたあん工房共同作業所としてスタートします。
さらに平成14年になると特定非営利活動法人あん福祉会として法人化され、現在に至ります。

あん福祉会の事業内容

精神障がい者の社会復帰をサポートする事業内容としては、就労移行支援事業と就労継続B型事業そして共同生活援助事業の3つをメインに実施しています。

就労移行支援事業

まず就労移行支援事業では、図書館内で返却された書籍を元の書棚に戻したり、新聞整理や書誌入力といった業務を行うことで、精神障がい者の方の集中力を高めます。
また法人が運営する喫茶店等でも、接客をはじめとした様々な業務を経験し、対人関係の訓練を行います。
この他にも名刺作成や清掃といった各種の仕事体験が用意されています。
さらに就労移行支援では、就労支援センター・ハローワークへの登録同行サポートや、就労センターこころ市庁内または委託訓練・障害者職業センターや企業インターン等での外部実習も実施。
また就職活動サポートとしてビジネスマナー訓練や模擬面接をする他、履歴書添削や面接会支援等も行います。
就労が決まった後も希望する方を対象として、定期的に面談を実施したり、必要に応じて就職先と情報共有をするなどして、職場定着へ向けた支援が可能です。
これらの支援プログラムを実施する際には、精神障がい者の方一人ひとりの希望や目標そして心身状態などを加味しながら、それぞれにふさわしいプログラムを組み立てます。
なおこれら支援を受ける条件は、A就労を希望する65歳未満の精神障がい者の方で、なおかつ通院中の精神科の主治医の承諾及び紹介状が必要になります。
ただし障害者手帳を持っていない方であっても、障害福祉サービス受給者証の支給決定を受けることができれば、これらのサービスを利用することが可能です。
ちなみに就労移行支援事業の利用制限は、原則的に2年となっています。

就労継続B型事業

精神障がい者の就労を支援する事業には、就労継続B型事業というタイプもあります。
これは就労継続支援A型や一般就労への移行を目指すステップであり、様々な生活就労機会と生産活動を通じて、就労に必要な知識やスキルを身につけていきます。
具体的には喫茶店での接客作業をはじめ、公園および駅前のトイレ清掃作業、図書館での配架作業や公園の門を開閉する作業など、多種多様な作業が用意されています。
とはいえ、あん福祉会で体験できることは、単に就労するための訓練や作業だけではありません。
新年会やお花見あるいは一泊旅行や忘年会など、年間を通じて楽しい行事が盛りだくさん。
このような行事を通じて障がい者の方が楽しみながら、目標へ向けてステップアップできるように環境を整えています。
B型事業においても障がい者の方一人ひとりの希望や心身状態を見極めながら、最適な作業を決めていきます。
例えば最初は1日1時間程度の短時間作業からスタートし、徐々に週2日から4日を目標にして、働く時間を延ばしていくこともできます。
またサービスを利用する方の動機についても、将来の一般就労を目標とする方だけでなく、退院後の体力向上や生活リズムの修復、さらに少しでもお金が欲しいなど、精神科通院中の精神障がいのある方であれば、幅広く多彩なケースで利用が可能です。

共同生活援助事業

あん福祉会では共同生活援助事業にも力を入れています。
特に通過型の精神障害グループホームでは、精神障がい者一人ひとりの自立支援と社会復帰を目指しながら、日常生活に必要なサポートを実施します。
ちなみに通過型のグループホームとは障害者総合支援法に基づいた事業であり、精神に障害を抱えていても個室で生活しながら、交流室等で他の入居者とも交流して、共同かつ自立した生活を過ごします。
こちらの法人では、入居者の方の身体及び精神の状況、そして各自が置かれている環境等に配慮しながら、相談をはじめとした各種のサポートを行います。
なお入居期間は2年です。

まとめ

なおこちらの法人のグループホームへ入居を希望する場合には、病院や保健所あるいは区市町村といった関係機関の担当者を直接介して、申込みや問い合わせることが原則です。
本人やその家族からの申込みや問い合わせは受け付けないので、注意が必要でしょう。
こちらの法人が実施する事業の中でもう1つ忘れてはならないのが、デイケアです。
これは小金井市の委託事業として実施されており、精神に障害を抱えながら人との関わりを持ちたい、あるいは日中活動の居場所が欲しい、こんな方を対象としています。
専門のスタッフが参加をサポートしており、休憩を挟みながらマイペースで参加できます。
音楽鑑賞やSSTあるいは体を動かすレクリエーションなど、有意義で楽しいプログラムが盛りだくさんです。